鉄の棺―最後の日本潜水艦 (光人社NF文庫)



鉄の棺―最後の日本潜水艦 (光人社NF文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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精神力に脱帽

私も漁船に乗船していたことがある。かつて赤道直下でエアコンが壊れたことがある。当時「昔の船乗りは偉いものだ」という感想を覚えたが、本書はその比ではなかった。暑さとの戦いだけではなく、文字通り"命"がかかっている。
いよいよ限界というときに、船長と酒を酌み交わす場面が圧巻である。とてもではないが私には真似できない。想像を絶するプレッシャーの中で平常心を保つ精神力に脱帽である。人間はこうまで強くなれるものであろうか。ものすごいリーダーシップである。見習いたいものであるが、簡単にできることではない。
偽りがはびこる世の中ではあるが、いつの時代でも尊敬される人間像は変らない。人間の理想像の一端が示されている良書である。自分の日々の行動を反省するのみである。
読むべし 感情論ではないのでお薦め

第二次世界大戦中に、潜水艦に同乗した軍医の話。
潜水艦って逃げ場がなくて怖いなぁ、と思って読んでいたのですが、数時間潜ったら浮上して空気を入れたり充電したりするらしい。さらに、潜りっぱなしだと、空気は薄くなり、かつ艦内の気温は50度近くまで上がるとか。
読んでて一緒に息苦しくなりました。
浮上してハッチを開けたシーンでは、一緒に深呼吸。
人間魚雷と同乗した時の艦内の雰囲気なども、迫るものあり。
この本、日活や東映で映画化されたようですが、ビデオは残ってないようで。。。観てみたいな。
乗務した軍医から記述

 本書は太平洋戦争における潜水艦伊56の行動や乗員の様子をを乗務した軍医の目から記したものである。
 本書の初版は後書きから推測すると昭和28年であるが文体の古さをほとんど感じず、艦内の様子が生き生きと記されている。陸上戦のような視覚的に激しい戦闘場面は無く、映画的なおおげさな表現も無いがその分リアリティを感じた。特に興味を惹いたのが陸上歩兵戦とは異なった劣悪な環境の中で忍耐を必要とする敵軍からの攻撃回避と、家族に近い乗員間の仲間意識を描いた部分であった。
 陸上線戦や水上艦艇とは異なり撃沈されれば記録の残り難い潜水艦を記録したものとして戦記が少ない観点からの価値で星4としたい。



光人社
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